keisukeoosato.net

2006.7.29 日常日記,

芸術起業論/「超」整理法

うむむ、パソコンがやばい。数日前からやばかったのですが、今日が一番やばい。とりあえずプレミアで満足に編集ができないという問題が発生し、それを直そうといろいろやってたらパソコンの起動すらおぼつかなくなってしまった。う〜ん、やばい・・・。その1週間前くらいからなぜかバックアップをとらねば!と思いいろいろDVDや外付けHDDに焼いていたのは、神の啓示だったのだろうか。

最悪OS入れ直しなのかな、厳しい・・・。そんなわけで、ダメ工房がアップできなくなってます。この日記はブログだからアップできているのです。

芸術起業論

あと最近めいっぱい本読んでます。いろいろ読んだけど、まずは村上隆『芸術起業論』。これはおもしろい。てか村上隆ってあんまり好きじゃないんだけど、自分がもやもや考えていることと似たようなことを言っていて、なんだか嬉しい。内容は、「芸術家は社会の一構成員なんだから、社会を知れ!」という内容。その延長で、社会から隔絶された”美大”に対する徹底的な批判。美大にいた人間からしても、分かる、分かるとうなずけるところがあった。

ただこの本は、「彼は芸術家のなかで、たまたまそういう考え方をする人」ということが分かって読まないと、人によっては強烈な不快感を覚えそう。芸術家と一言で言っても、その中にいろいろな役割があると思う。僕の考えでは、社会とは確実にそりの合わない、誰にも理解されないような芸術家ってのは絶対的に必要だと思う。それで、彼らを守るために、そのとりまきに、村上隆のような社会とのうっすらしたパイプのある芸術家が存在する。そのまわりには、いわゆるサブカルチャーみたいな人達がいて、その人達が、芸術について分かりやすく翻訳して、一般社会に伝えていく。そういう秩序みたいなものが芸術を社会的に成り立たせるためには必要で、『芸術起業論』はその中の「村上隆ポジ」になりたい人が読めばいいのだと思う。

「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)

つづいて野口悠紀雄さんの『「超」整理法』。これ、すごいはやった本ですよね。僕もなんで手にしたのか分からないけど、なんとなく借りてみた。しかしこれがメチャクチャ面白い。目からうろこ。はやった理由も良くわかる。主に情報整理についての本だが、映画のラストを言いたくないように、その目からうろこな整理法については誰にも言いたくなくなる。それくらい目からうろこである。彼によれば、この発見は「手術台の上のミシンとこうもり傘の出会い」と同じらしい。こういうたとえを使われると、僕のような美大出身者は弱い。しかし思えば、ダメ工房のレイアウトというのは、この人の提案する整理法と同じである。著者自身も「怠慢な自分が偶然に発見した」と書いてあるが、僕もダメ工房では幾つもの変遷を経ていまのレイアウトに至っている。

書かれたのは93年だが、PCによる情報整理とその可能性についても触れられている。その理論はいま読んでも古びれていない。ディレクトリの命名方法やその役割のつけかたなど、パソコンの基本的性能を熟知しているからこそ書ける内容である。

ほかにもかなり読んだのだが、特におもしろかったこの2冊について記録してみました。