期日前投票をして、その後ぶらぶらして。
昨日は仕事の修正作業や事務処理などを終えた後、期日前投票に行った。期日前投票が好きなのは、まったく人が混んでいないのでイライラしないからだ。それと、期日前に投票しない場合、日曜日になって、「うーん、今日は気乗りしない。やめよ。」となってしまうかもしれないことが、とても不安だからだ。
投票所の人の配置は、なにかの儀式のような雰囲気が出ていて面白い。地域のせまい集会所だったのだが、選挙スタッフが端、端、端と配置されている。そんなに人員が必要かね? とも思うけれど、よくよく考えてみると、必要な数だ。その必要な数というのは、「他人は信じられない」という性悪説に支えられている。あいつは不正を見逃すんじゃないだろうか、投票用紙を不正発行するんじゃないだろうか、云々という、不正投票への疑心暗鬼から生まれる相互監視のシステムの結集が、あの部屋には詰まっている。
その足で、下高井戸シネマに足を運んで、「マイレージ・マイライフ」という映画を観たが、ひさびさにひどい映画を観たなと思った。ひどいと思ったとき、案外感情というものは出ないのだなあと思った。以前タランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」を観た後、ああ自分はタランティーノの価値観や作風って大嫌いだな、と、激しい嫌悪感を感じて、その日は一日中イライラしてしまったことを思い出した。でも今考えると、あれはただ単純に「嫌い」であったたけで、「ひどい」ということではなかった。観た人に、何かしらの感情の動きをもたらしたのならば、タランティーノの映画も、自分の中ではそれなりに意味のある作品だったのかもしれない。
「マイレージ・マイライフ」は、「マイレージがいっぱい溜まって、ゴールド会員みたいなのになったら、色んな地方に行けたり、空港やホテルで贅沢できるんだなあ」以外の感想はなかった。
下高井戸市場にあるお肉屋さんでシュウマイと唐揚げを買うと、外は激しい雨だった。激しい雨に撃たれながら、小泉今日子の「優しい雨」を熱唱しようと思ったけれど、それどころではない豪雨だった。