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2008.10.11 日常日記

横幅10000ピクセルのコンポジションはメモリ不足が原因で書き出せませんでした。

連日連夜、よっつとふたりで、制作している映像のオープニングアニメを作っている。長さは15秒なのだが、北九州で食べた、こてっこての豚骨ラーメン並みの濃密なアニメになりつつあり、iMacも24インチ画面いっぱいに不穏なノイズが走り始めたり、AfterEffectsのプリレンダリングのために、100GBのディスクキャッシュを用意しないと書き出せなかったり、ネストが複雑すぎてエラーの原因が探し出せなかったり、もう訳が分からなくなってきている。別にここまでしなくても、という非常に細かい1フレームのモーションブラーのかけかたに数十分かけたりしているのが問題だ。しかしやめられない。やめられない止まらない。さっきルームシェアづけしとカラオケに行き、ムーンライダースの「さよならは夜明けの夢に」などを熱唱したあと、冷めた目線で見つめた途中段階のアニメは、もうカッコいいとか悪いとか、面白いかそうでないかとかじゃなくて、要するにカオスだった。こんなのが放送コードに乗るんだろうか。乗ったら奇跡だ、だからその一筋の光りのために、日夜不毛なキーフレームを打ち続ける。とにかく今は、映像のハイビジョン規格が一刻も早く滅び去ることを願う毎日である。ハイビジョンでなければもっと簡単に作れている。

荒編集を今回の企画のプロデューサーに送ると、翌日の夕方、電話で返事が返ってきた。僕はまだ寝ていたのだが、眠気まなこで耳に響いた言葉は、確かに「このまま作りあげてください」というものだった。「なにか道徳的な問題とか、なかったんですか?」と思わず聞き返した。子ども向けの映像なのに、グロい、不穏、シュール、ナンセンスなどのキーワードが浮かぶような演出ばかりだったから、聞かずにはいられなかった。すると「それは今は言いませんので、とりあえず作ってください。それで、判断します」とのことだった。僕はどうすれば良いのか。もちろんこのまま作るしかないのだが…。