2009年という年
もうすぐ年を越そうかというところです。
新年は、ありがたいことに、お仕事にまみれて迎えることができそうです。10月以降なにひとつやることがなく、またやる気も起きなかったので、「することがある」と「そのためのモチベーションがある」ということのありがたさを身にしみて感じます。
今年は、ほとんどの時間を「もじあるき」の制作に充てていたと思います。不定期放送の、たかだか10分程度のコンテンツに、なぜあれだけ時間をかけなければならなかったのか、考えることがあります。テレビ的にも、見る人的にも、さくっと作ってさくっと流してほしかったと思うのですが、作っているほうがそういう流れに乗ることができなかったし、また乗る気もなかった。まだまだ「作品」を作ろうとしていたところが、プロとしての甘さであり、同時に自分たちなりの最後の踏ん張りだったのではと思います。
フジテレビで行なわれた、Beポンキッキ全体での打ち上げで、チェルシーと優哉くんが「もじあるきで色々なところに行けて楽しかった」と言ってくれたのは、それが仮に、お世辞というか、僕らが場違いみたいに収録スタジオに来ていたということへのリップサービスだったとしても、嬉しかった。同時に、制作している自分自身は楽しむことができても、その周囲というか、関わっている人たちを楽しませることはできたんだろうか、という部分で、ものすごく自信を持てていなかったんだなあ、という現状にも気づかされました。
よっつ、アヅマさん、僕という3人の個性がぶつかる化学反応で、思った通りのことができたり、できなかったりした経験は、とても楽しいものでした。昨夜見ていた、YMOを取り上げた昔の番組で、坂本龍一さんが「いろんな自分がいる」という話をしていました。ソロで作っている自分も自分だし、YMOで3人で作っているときの自分も自分なのだと。「自分」という存在は、そのいくつもの自分の集合体なんだと言っていました。僕も「もじあるき」ではそのことを感じていました。言いたいことが言えなかったりしたこともあったけれど、それよりも「3人の中での自分」というのを強く意識していましたし、それがとても新鮮で、だから楽しかった。
ただし物事には周期のようなものもあると思います。そろそろ、自分ひとりでの「自分」というものを見てみたい気分でもあります。それは集合の中の自分が嫌になった、とかではなくて、多分バランスを取りたいのではと思います。10月以降、家に引きこもっては、そういう生活を送ってきたと思いますが、おそらく2010年のある時期までは、それが継続されるだろうと思います。そして、その時間をとることが、楽しみで仕方が無い12月31日です。
それでは「絶対に笑ってはいけないホテルマン24時」を見ようと思います。
今年一年間おせわになりました。よいお年を。